Haruka Furusaka | ふるさかはるか

空中山荘 24節気_小寒

  • 01.05.2022

 

正月の後半は浅間山の麓にいた。青空の下、積もった雪が地吹雪のように強風に吹き飛ばされ、地面の土も山肌もあらわになる程。あれはいわゆるからっ風なのか?風はさらさらの雪に砂漠のような模様を描き出した。

風下の庭はすっかり雪に埋もれ、小動物の足跡が点と線を描いて森へと続く。土は雪に守られながら、静かに着実に春の準備をしているのだろう。青森の人は「冬は遊びの季節」と言っていた。雪でなす術もない時間を逆手にとり、遊びや楽しみを生み出そうとする言葉と態度が好きだ。なす術もない時間にしか蓄えられないことがあると、雪を眺めながら思った。

 

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